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家庭教師が指導中に本を読むなんてけしからん?  
2008.09.26 (Fri)
学生時代にアルバイトとして家庭教師の登録をした際には、
指導時間中は生徒と一緒になって遊んだりしないでくださいとか、
ケータイをいじたりしないでくださいとか、
くれぐれも女生徒にセクハラ行為をしないでくださいとか、
なんとも低い次元の禁止事項を教えられたものだった。

連中はそういうレベルの注意を必要とする人間を
家庭教師として採用しているのかと考えると
正直ぞっとしてしまうが、まあそれはさておき・・・。


そんな禁止事項のひとつに、「指導中に本を読むな」というものもあった。

生徒に問題を解かせている間に、
教師がマンガを読んで時間をつぶしたりすることのないようにと。

それでなんとなく自分も、指導中に本を読むなんて
不真面目でけしからん行為だという意識が当初はあったのだが、
途中で思い直すに至った。


マンツーの指導においてはそれも指導テクニックのひとつであるというのが
現在の自分の考えである。


自分が問題を解いている間、
じっと教師に見つめられることを好まない生徒は多い。

もちろん、本人が好む好まないに関わらず、
それで生徒の集中度が増すならよいが、
見られていることを過度に意識して
考えている素振りを見せることのほうに気がいってしまう生徒もいるのだ。

そういうタイプの子の場合は教師が本でも読んでくれていたほうが
問題を解くことに集中できたりする。


また別のタイプとして、すぐに教師を頼ろうとする生徒がいる。

自分の力でやってみようと言っても、
ここの意味がわからないとか、これなんだっけとか、
すぐに解説を求めるタイプである。

こういう生徒の場合も、今は力を貸しませんよということを態度で示すために、
本を読み始めて「今忙しいから」とか言ってしまうのも手である。


そんなことをしたら生徒から不満が出るのではと思うかもしれないが、
経験からいうと、生徒はそれくらいのことはわりと寛容に受け入れてくれる。

どちらかというと、気をつけなければいけないのは保護者の方。

信頼関係ができていないうちは、
指導中に教師が本でも読んでいようものなら、
「なんて不真面目な!」と怒り出すかもしれない・・・。

心配な場合は、あらかじめ、こういう理由で本を読むこともありますと
伝えておいたほうが無難であろう。



関連エントリー:
 家庭教師のマニュアル
 家庭教師の本質
 読解力がなければ独学はできない



札幌だけの家庭教師「考動力研究会」

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家庭教師業界における高額教材販売の手口  
2008.03.29 (Sat)
静岡県で「家庭教師のフレンズ」を名乗って営業していた有限会社ウィルが、
違法に高額教材を販売していたとして、業務停止処分を受けた。

高額教材を違法販売  家庭教師派遣業者を3カ月の業務停止処分(中日新聞)

 静岡県は18日、高額な学習教材を不適切な方法で販売したとして、特定商取引法に基づき「家庭教師のフレンズ」を名乗って営業している家庭教師派遣・学習教材販売のウィル(静岡市葵区昭和町)に対し、19日から3カ月間の業務停止にすると発表した。

 県民生活室によると、ウィルは学生の家庭教師を派遣する際、学習教材をセットで販売。ちらしやダイレクトメールには「家庭教師を無料派遣する」と記載していた。

 教材販売の目的を明らかにしないまま営業担当者が家庭を訪問し、家庭教師だとうそをついたケースがあった。契約内容や教材の単価を記載した書類を、契約時に相手に渡さないといった違法行為もあった。契約金額は平均で43万円、最高では109万円だった。




この件が、静岡県のホームページで
特定商取引に関する法律第8条第2項及び第47条第2項の規定に基づく公表
として公表されていて、勧誘事例がわりと具体的に紹介されていたので、
同じような手口にひっかからないように参考にしましょう。

Xは、「じゃあお母さん、月々の負担は25,000円くらいになりますが、よろしいですか?」と言った。Aは、電話帳やインターネットで調べたときの時給から、月15,000円くらいと思っていたので、<何でこんな値段かなー。高いな。>と思いながらも承諾した。

Xは、「月々9,000円の教材費がかかり、36回払いです。」「理系希望なので数1 ~数3 までの27冊セットです。」と初めて教材が必要だと話し始めた。Aが、「うちの子は宿題が多く、やる暇がない。」と伝えると、Xは、子どもに「教科書をやるより、このテキストは教科書に沿っているから、これをやるといいよ。」と1冊の教材を見せながら、「僕が教えている子にも毎日宿題を出している。これをやる方が自分で予習をやるよりもむしろ早い。」と説明した。

Aは、契約書を見て初めて教材の総額が分かり、「一括払いにすれば安くなりますか?」と聞くと、Xが「一括にしても値段は変わらない。」と言うので、<なんだか変だな。>と思った。


ポイントは、料金体系が不明瞭で、契約時まではっきりした金額がわからないという点と、
高額の教材を小額に分割して長期間かけて支払わせるという点。

いきなり明日何十万円払ってくださいと言われて契約する家庭はなかなかないが、
授業料に上乗せされると「仕方ないか」という気分になりやすいのかもしれない。


Bが値段を聞くと、Yは、「国・数・英は1教科3,000円、社・理は2教科で4,000円です。」「教材は、月々13,800円です。家庭教師は、お宅の場合は1週間に1回、時間は1時間半でいいと思います。1週間1回1時間半として、金額3,000円を設定して、合計25,800円です。大丈夫です。塾へ行かせるより安いですよね。」とメモ紙に毎月の支払金額を書いて説明した。Bは、月にかかる金額が高かったので返事をしないでいたが、子どもが「やらしてもらいたい。」と言ったので、契約することにした。Yは、契約書面を取り出し、商品名、金額、支払方法を書いていった。Bは、このとき初めて、この教材の支払総額が496,800円と高額で、支払回数が36回払いのローン契約であることが分かりびっくりした。

Bは、<子供をその気にさせて、家庭教師の時間を設定し、3,000円から始めて、月25,800円をアピールして、実際は高い教材をローン契約で買わせるような売り方>に不信感を持ち、契約日より一ヵ月以内の違約金として、商品代金の15%の74,520円を振り込み、解約した。


営業マンは自分から教材の総額を言わず、分割払いで月にいくらかということだけ言うわけです。
さらに、高額の違約金を設定しておいて、簡単に解約する気にさせないようにしている、と。


Zは、「毎日の予習・復習は大切だけど、いくら時間をかけてやってもだめ。」「私たちが教えるときはいいけど、いないときはどうする?そういう時にとってもいい教材があるの。」と言って、教材を取り出し、「5分から10分で予習・復習ができちゃう。重要なポイントが、毎日の授業で一か所ある。このページで重要なところは分かる?」「それがどこかわかるようになるから。ほら、ここを見れば要点が書いてあるから。」と説明した。

「こんなに高いんですか。」「教材は本屋さんに売ってないんですか?」と聞くと、Zは、「これは分かりやすくなっていて、特別にお願いして作ってもらっているので、どこにも売っていません。」と言った。


結論。
楽して全てうまくいくような、そんなウマい話はまず無いと思っておくべし。

そしてこれははっきり言っておきたいが、
塾や家庭教師の業者オリジナルの教材が
市販の教材よりも格段に素晴らしいことなど、まずありえない。


そんな素晴らしい教材があるなら、市販したって売れるんだから、そうしているはずだ。
実際予備校講師とかは自分で参考書を書いて出版してる。

市場に並んでいるものは、それなりに淘汰されながら生き残っているものなので、
市販の教材にも十分質の良いものは多い。

そして価格も適正である。
業者オリジナルの教材に高いお金をかけるくらいなら、
同じだけのお金で買えるだけ市販の教材を買いこんで、
使い比べながら自分に合うものを見つけたほうがずっと有益である。


高いお金を払ったからといって、全てを解決してくれるような
そんな万能の教材など無いものだと心得ましょう。



札幌だけの家庭教師「考動力研究会」
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札幌のまちの教育屋  
2008.03.24 (Mon)
先週末は、家庭教師のVamos !の今野さんと沖縄料理店にて会食。
いやー、このお忙しい時期にお時間とっていただいて感謝っす!

それにしてもアツい人に出会ってしまった。
本当に生徒たちがかわいくてたまらなくって仕事してますって感じ。


一度、指導先の家庭のご主人が酔っ払って
「うちの子どものバカの病気は治ったか?」とか言ったとき、

「あんたの子かもしれないが、同時にオレの教え子だ」
と言ってキレたという・・・。

すごいなー。きっと自分にはできない。

ただのアルバイトとして働いていた学生時代ならまだしも、
今では立場とか責任とか、いろいろ考えてしまうなー。

なんて、想いだけで動けなくなっていることに改めて気づかされた。

雑念多いわ、雑念。


愛だろ、愛っ。







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受験と危機感の問題に直面中  
2008.01.23 (Wed)
最近、ある生徒の指導が全然楽しめない。

なかなか厳しい志望校の受験を控えていながら、
どうにも危機感が足りない生徒になんとか危機感を持たせようと
毎回躍起になってる。

「ホントに○○校行く気あんの?」
「やる気ねーならあきらめなよ」
普段なら絶対言いたくないようなネガティブワードを連発してる。

決して不真面目な生徒ではないから、
反発するわけでもなく、真摯に受け止めた様子を見せる。

それでその後は緊張感をもって授業することができているけど、
重い空気の中黙々と勉強させるのは、本当は好きじゃない。
特に、陽気で楽しいことが好きな生徒だと知っているから、なおのことつらい。

「でも、これも生徒のためを思えばだ」なんて自分を正当化しつつ、
「ホントにそんな方法でしかできねぇのかよヘタクソ」と
心の底では自分のことを責めたくなる。


今回は授業時間の30分を使って、先1週間の学習計画を詳細に考えさせた。
できあがったのは、ちょっと気合いの入った計画。

この1週間これを頑張ってこなせたら、もうアホみたいに褒めてやろう。



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家庭教師のマニュアル  
2008.01.06 (Sun)
先日のエントリーの、「マニュアル以上のサービス」に関連して。

学生時代にいくつかの会社のもとで家庭教師をやってた中で遭遇した、
いくつかの「教師用マニュアル」について検討してみる。


◆初回は約束の15分前に行くべし
→初回指導日はご家族への挨拶などをするために、
 約束の時間の15分前にはご家庭へ行きなさい


いや、これは普通に迷惑でしょ(笑)

もっと根本的なことを言えば、15分前に行って仕事しろというなら、
教師のその15分間分の給料も保証すべきでしょー。


◆初回だけでもスーツで行くべし
→最初くらいはきちっとした格好で行きなさい

個人的には、スーツの使い方にはもっと慎重になるべきだと考える。

生徒の学年にもよるが、基本的にスーツは、良くも悪くも「大人」という印象を与える。

ちょっと生徒との関係が友達同士みたいに「なあなあ」になってきたなーというときに
あらためて緊張感を作るときなんかには役立つ。

逆に、なかなかうちとけにくい生徒の場合には、
「大人だ」という認識が、壁につながってしまったりする。
そういう意味で、早く生徒とうちとけたい初回指導時にスーツを着ていくのは
あまり理にかなったことではないかなと思う。


◆「家庭教師の~」と言うべからず
→玄関で「家庭教師の○○です」と名乗るな
 家庭教師をつけていることを近所に知られたくない家もある


これ・・・。
ちょっと極端じゃないっすかね。

まず、初めて行ったときなんて「○○です」と名前だけ名乗ったって
なかなか認識されてなかったりするからなぁ。


要するに結論としては前回と同じなんですが、
いろんなケースがあるから、マニュアルで決められることには限界がある。
マニュアルで判断できない事態に遭遇したときは
結局何が一番そのお客さんのためになるだろうかというのを軸にして判断するしかない。
ということだね。



関連エントリー:
 コンビニのアルバイトから学んだこと



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家庭教師の本質  
2008.01.03 (Thu)
家庭教師は、大学生にとって比較的人気のあるアルバイトである。

多くの人が一度はやってみたいと思う「教師」という仕事。
それを手っ取り早く体験することができて、
ご家庭からも派遣センターからも先生、先生ともてはやされ、
生徒には「学校の先生よりわかりやすい」なんて言ってもらえるんだからいい仕事だ。


それゆえか、この仕事をしていると、
自称「スーパー家庭教師」に数多く出会う機会がある。

自分のおかげで生徒の点数が何十点も上がった、
なんたら校に何人も合格させた、
自分が受けもった子で成績が上がらなかった子はいない etc.

それはそれで素晴らしいことだと思うが、
家庭教師という仕事をよくわかってないのかなぁと思ってしまう。


ご家庭が家庭教師に求めていることは何だろう。


ある派遣会社の元で働いていた頃、そこの社員と軽くもめたことがある。

口論の経緯は省くが、その社員は
「だってご家庭が望んでいるのは、テストの点数が上がることですよ?」
と言い切った。

それを聞いて、これ以上話しても無駄だと思って(悪いクセだが)、
「ではそのように努めさせていただきます」と言って話を切り上げたが、
今考えても、やはり納得がいかない。

親は、子どもの次のテストの点数を何十点か上げるためだけに
家庭教師に高いお金を払うのだろうか。

中にはそういう方もいらっしゃることは確かだが、
私はそれは賢いお金の使い方だとは思わない。
同様のことなら、クラスの勉強のできる友だちに頼めば無償でしてくれるだろう。


家庭教師の本質は、
いかに子どもの学習的自立をサポートするかにこそある
と、私は(そして我々は)考える。

子どもに家庭教師をつけたら点数が上がった。
ところが、家庭教師をやめたらまた点数が下がった。
これではこう思われることだろう。
「あー、高校卒業まで、教育費にいくらかかるんだろう」と。

指導のゴールは、子どもが家庭教師を必要としなくなることであるべきだ。
テストの点数が上がる、成績が上がるというのはその過程でしかなく、
必要条件でこそあれ、十分条件にはなりえない。

親としては、子どもの成績が上がること自体も当然うれしいだろう。
でも、親が本当にうれしいのは、
「なんだか勉強がちょっと楽しくなってきた」
とか子どもが言い出した瞬間なんじゃないだろうか。


いろんな考え方があるだろうが、2008年も我々はこのスタンスでいきたい。



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エラーのない仕事の請け方・頼み方  
2007.11.04 (Sun)
人に仕事を頼まれるときに気をつけているのは、
「何をするか」という作業内容だけを聞くのではなく、
「何のためにそれをするのか」、「それをどうやって利用するのか」という
作業の背景にある依頼人の意図も含めて聞くようにするということ。

というのも、以前(主に大学時代)に、
「○○をしてください」ということだけ聞かされて、
自分なりに良いと思う方法でやった結果、
「これはこうやって使おうと思ってたから、これじゃ困る」とか、
「こういうつもりで言ったんだけどなぁ」とか言われて
結局やり直すはめになることがしばしばあったためだ。

それで一度は、
「変に自分で工夫したりせずに、言われたままに愚直にやろう」と
考えたこともあったが、
そんなのは別に自分じゃなくてもできるし、やっててもつまらない。

それで、作業の奥にある意図まで把握した上で引き受けるようにしてから、
自分なりに趣向を凝らしつつやってもあまりエラーが起こらないようになった。


ところが最近、気づいてしまったのは、
自分自身が人に仕事を頼むときに、この点を徹底できていないぞということ。

「○○をやって」とだけ頼んで、
勝手にこっちの意図が理解されているものと思い込んでしまっていることがある。
結果、後でイメージと違うものが出来あがってきて困ってしまう。

ということに、ようやく気づいた・・・。


勉強で生徒に作業をさせたり、宿題を出したりする場合も同様で、
「何をやるか」だけでなく、できるだけ「なぜこれをやるのか」まで
説明してやる必要がある(これはわりと意識していた)。

生徒としても、やる意味がわからない勉強には身が入らないし、
学習方法を自分なりに工夫することもできやすくなる。

例えば、英語の予習ノートの作り方として、
「ノートの左ページに教科書の本文を書いて、右ページにその訳を書く」
というような方法をとらせる教師は多いが、
その際には、「本文を見ながら訳を考えたり、訳を見ながら英文を考えたりしやすい」
というようなメリットも合わせて説明するべきだ。

そうすれば、生徒にとってもっと自分に合った方法があれば
自分なりに改良したノートにしてもいいわけである。


参考までに、『すごい会議』に書かれていたメソッドを紹介しておく。
人に新しい方法をやらせるときには、
まず実行させ、そしてその方法のメリットは何かを実行した本人にたずね、
最後により深い洞察を与える、というもの。

例として、会議であるテーマについて順番に意見を聞くときに、
「まず紙に書かせてから、その後発表させる」という方法を導入するケース。

まず会議参加者に、この方法を実行させる。
つまり、紙に意見を書かせてから順番に聞いていく。

次に、会議参加者に「この方法のメリットは何だ?」と聞く。
参加者は「意見がまとまる」「発表に時間がかからない」などと答える。

その後で主催者のほうから、
「他に、書いている間は他の人の意見が見えないから
 他の人の意見に左右されないというメリットもある」
と、より深い洞察を与える。

このプロセスをとることで、メリットがよりスムーズに参加者に伝わる、ということだ。

参考までに。



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edit |  04:49 |  家庭教師業界話  | トラックバック(0) | コメント(0) | Top↑ | あとで読む このエントリーを含むはてなブックマーク