The Postal Serviceの、Give Up収録"Such Great Heights"より。
Everything looks perfect from far away.
しいて解説するなら、ポイントは2点。
まず、この"look"は見るじゃなくて、「~に見える」ですね。
そして、ぜひこのフレーズで学んでほしいのは、
"every~"は単数扱いっていうこと。
なので三単元のSがついて"looks"になっています。
あとは、さらにしいて言えば、
"far"は「遠く」の意味なんだけど、
肯定文では"far"単独では使わないのが普通。
基本、"far away"とか"so far"とか、なんかくっついて出てきます。
っていうのもついでに覚えてしまうといいかも。
っていうかそんなことよりも、このフレーズかっこいいでしょ!
「どんなものだって遠くからなら完璧なように見えるよ」
んー、文脈によって違った意味にとれる言葉ですね。
気になるあなたは歌詞の全文和訳にチャレンジ!
In Utero収録の"Heart-Shaped Box"より。
I've been locked inside your heart-shaped box for a week.
現在完了の継続用法はこの文で覚えましょう(笑)
この文は、現在完了(have + 過去分詞)と、受け身(be + 過去分詞)がくっついた形になってます。
まず、"be locked"で、「鍵をかけられる」という受け身になる
("locked"はlockの過去分詞形)。
この受け身の"be"がさらに現在完了のルールで過去分詞になって"been"。
で、"have been locked"となります、と。
ここまで、"for a week"も合わせて訳すと、
「私は1週間にわたって鍵をかけられています」となりますね。
現在完了の継続用法ですね。
注意してほしいのは、「現在完了」っていう呼び名から
「もう終わったこと」(=過去)を表すと思ってしまう人が少なくないけど、
そうでなくて、過去のある時点から現在までの期間を表すのが現在完了なのだ。
だからこの場合、1週間前から始まって、現在も鍵をかけられていることになる。
"○○-shaped"っていうのは、「○○の形をした」っていう意味なので、
"heart-shaped box"だと、「ハートの形をした箱」になります。
全体合わせて、カッコよく訳すとこんな感じ。
「オレはお前のハート型の箱の中にもう1週間も閉じ込められている」
「お前のハート型の箱の中に閉じ込められてる」って、
要するに心を奪われてるってことかな??
なんてかっこいい告白の仕方だ・・・。
People find it hard to be strong
'Cos they don’t know where they’re coming from.
There was nothing left to do but hang on
For that stillness in time.
ちょいと長めだが順番に見ていこう。
1行目。
"find + O + C"で、「OがCだとわかる」なんだけど、
この"it"は「仮目的語」であって、"to be strong"がこの"it"の正体です。
全体で、「peopleはto be strongがhardだということがわかる」という感じになる。
この"find it [形] to do"で「doするのは[形]だとわかる(思う)」っていう形はけっこう頻出。
2行目。
"'cos"っていうのは、="because"です。
歌詞では"because"が頻繁に'causeとか'cosとかに略されるんですな。
こういうのは学校では教わらないから、意外に歌詞を訳すときにつまづくところなんだな。
3行目。
"There is/are ~."で「~がある(いる)」はよいでしょうか。
"there was nothing left to do"だと、「できることは何も残されてなかった」となるんだけど、
"nothing but ~"は「~だけ」(="only")になる。
"hang on"は「しがみつく」→「がんばりぬく」みたいな意味になるので、
全体で「残されたできることはがんばりぬくことだけだった」という感じになります。
4行目。
"stillness"は「静けさ・静寂」。
"stillness in time"はそのまま訳せば「時の中の静寂」となる。
でも"in time"で「そのうち・やがて」という意味になったりもするんだよなー。
だからもしかしたら「やがて来る静寂」としたほうがいいのかも。
全体でこんな感じです。
「人は、強くはなれないと気づく
自分たちがどこから来たのかもわからないから
がんばることしかできなかった
時の中の静寂を求めて」
あれ…日本語にしたら意外とかっこよくならないな(汗)
Make my way back home when I learn to fly.
これは相当かっこいいぞ。
まずこの文、動詞から始まっていますが、命令文ではありませぬ。
英語は基本的に主語を省略しない言語なんだけども、
歌詞の場合はけっこう省略してしまうのだ。
この場合も、"I"(I'll?)が省略されてる。
"way back home"っていうのは「帰り道」のこと。
"make my way back home"は、さらっと訳してしまうと「家に帰る」ですね。
learnは「学ぶ」というより、「身につける」とか「習得する」と覚えたほうがわかりやすい。
"learn to ~"は、「~できるようになる」という意味。
なので、かっこよく訳すとこんな感じ。
「飛び方を覚えたら家に帰るよ」
洋楽英語、早くも4つ目。
意外とネタはあるもんだ。
これほど良い教材もないでしょう。
エリック・クラプトン、Unplugged収録の"Tears in Heaven"より。
Would you know my name if I saw you in heaven?
Would it be the same if I saw you in heaven?
「仮定法過去」と呼ばれるように、
「現実と反対の仮定」や「実現しそうにない仮定」を表す場合は、
if+S+過去形 ~, S+would(could/should/might) ~.
で表し、「もし~だったら、~なのになぁ」と訳します。
今回のフレーズは、その疑問文の形。
ちなみに、2行目の主語"it"は、前回もやった通り、特別意味のないitですね。
訳すと、こんな感じ。
「もし天国できみに会ったら、私の名前を覚えていてくれるだろうか?
もし天国できみに会ったら、何も変わらないままだろうか?」
有名だけど、これはクラプトンが事故で亡くなった息子に捧げた歌。
息子に捧げるために歌ってた以降、最近は全く歌っていないことでも有名。
The Battle of Los Angeles収録の"Guerrilla Radio"より。
It has to start somewhere.
It has to start sometime.
What better place than here?
What better time than now?
"has to"は、もとはhave toなので、「~しなければならない」ですね。
"it"はこの場合、特定の何かを指してるわけでないので、特に訳す必要なし。
こういう意味のないitはけっこう多いのだ。
「What time is it?」のitとかも意味ないよね。
"What better place than here?"は、be動詞がないけど、
直訳すると、「ここより良い場所はどこですか?」
だけど、ここでは「反語」と考えましょう。
高校古文風に訳せば、「ここより良い場所があるだろうか?いや、ない」ってことだ。
次の"What better time than now?"も同じ。
訳すと、こんな感じ。
「どこかで始めなければならない。
いつかは始めなければならない。
ここより良い場所があるか?
今より良い時があるか?」
かっこいいねぇ。
Hail to the Thief収録の"There There"より。
という表現。We are accidents waiting to happen
waitingは現在分詞ってやつですね。accidentsを修飾。
"wait to ~"は「~するのを待つ」なので、訳すとこんな感じ。
「我々は起こるのを待っている事故だ」
深い。
「起こるのを待っている」ってのがイマイチだったら
「発生待ちの」とかでもいいかも。
こういう感じで、意味深なフレーズをポンと紹介すると
この曲全体の歌詞が気になって、自分で訳したくなるんじゃないかなと思うんですが、
どうでしょうね。