2007.10.11 (Thu)
先日、読解力がなければ独学はできないという話を書いた。
それで、じゃあ読解力をどうやって鍛えれば良いかということを考えてみる。
一般的に言われまくっているのは、「本を読め」ということ。
確かに、文章を読まないことには読解力をつけることはできない。
それは間違いないだろうが、
ただ漫然と本を読むだけでは、いまいち鍛えている感じがしないし、
自分で鍛えられた成果を確認することも難しい。
そこで、だ。
とっておきの方法を教えてしまう。
それは、好きな小説を読みながら、それを漫画にしてしまうという方法だ。
小説一冊分まるまる漫画にするのはちょっと大変すぎるから、
気にいったシーンを数ページ分抜き出して、
それを忠実に漫画で再現していく。
小説なんかは特に、普段気を抜いて読んでいるときは、
こまかい描写表現など、さらっと読み飛ばしてしまいがちだ。
しかし、それを漫画にするとなると、そういうわけにはいかない。
ひとつひとつの言葉が表すものを正確に読みとらなくてはならない。
「漫画なんて難しくて描けねーよ」という人は、
1コマだけ、つまり一場面をひとつの絵に直すというだけでもいい。
絵とは呼べないような"図"でもかまわない。
特に絵が苦手な生徒にやらせる場合には、そういう配慮も必要になる。
たとえば以下のような文章。
ある日ふと思いついて、ベニヤ板と厚紙と鏡で、
一種のアングルスコープを制作してみることにした。
筒の上下に、それぞれ四十五度に傾けた鏡を平行に置き、
眼の位置を筒の長さだけ横、もしくは上下にずらして
覗き見しようというわけだ。
とくに上端に位置する鏡には、紙の蝶番をつけ、下からの
紐の操作で、多少角度の変更が出来るように工夫した。
(安部公房『箱男』)
こういう文章を読ませて、このアングルスコープの絵を描かせてみる。
描かせてみることで、ちゃんと頭に情景を思い描きながら読んでいるかどうかがわかる。
生徒にこれをやらせるときは、
2人以上の生徒に同じシーンを描かせ、見比べさせて、
一方の解釈ともう一方の解釈とが食い違っている部分について、
どちらが正しいか議論、検証させると面白い。
さらに発展させた方法として、
一人に何かの絵を見せ、その絵を説明する文章を書いてもらい、
もう一人がその文章を見ながら、それを絵に直し、
完成した絵と最初の絵を見比べて、同じにならなかった部分があったら、
その原因を考えさせるというのもいい。
こういう練習をしているうちに、文章を絵に直すのが容易になったり、
他の生徒との解釈のずれが起こりづらくなってくると、
自身のレベルアップを実感できるわけである。
関連エントリー:
読解力がなければ独学はできない
札幌だけの家庭教師「考動力研究会」
それで、じゃあ読解力をどうやって鍛えれば良いかということを考えてみる。
一般的に言われまくっているのは、「本を読め」ということ。
確かに、文章を読まないことには読解力をつけることはできない。
それは間違いないだろうが、
ただ漫然と本を読むだけでは、いまいち鍛えている感じがしないし、
自分で鍛えられた成果を確認することも難しい。
そこで、だ。
とっておきの方法を教えてしまう。
それは、好きな小説を読みながら、それを漫画にしてしまうという方法だ。
小説一冊分まるまる漫画にするのはちょっと大変すぎるから、
気にいったシーンを数ページ分抜き出して、
それを忠実に漫画で再現していく。
小説なんかは特に、普段気を抜いて読んでいるときは、
こまかい描写表現など、さらっと読み飛ばしてしまいがちだ。
しかし、それを漫画にするとなると、そういうわけにはいかない。
ひとつひとつの言葉が表すものを正確に読みとらなくてはならない。
「漫画なんて難しくて描けねーよ」という人は、
1コマだけ、つまり一場面をひとつの絵に直すというだけでもいい。
絵とは呼べないような"図"でもかまわない。
特に絵が苦手な生徒にやらせる場合には、そういう配慮も必要になる。
たとえば以下のような文章。
ある日ふと思いついて、ベニヤ板と厚紙と鏡で、
一種のアングルスコープを制作してみることにした。
筒の上下に、それぞれ四十五度に傾けた鏡を平行に置き、
眼の位置を筒の長さだけ横、もしくは上下にずらして
覗き見しようというわけだ。
とくに上端に位置する鏡には、紙の蝶番をつけ、下からの
紐の操作で、多少角度の変更が出来るように工夫した。
(安部公房『箱男』)
こういう文章を読ませて、このアングルスコープの絵を描かせてみる。
描かせてみることで、ちゃんと頭に情景を思い描きながら読んでいるかどうかがわかる。
生徒にこれをやらせるときは、
2人以上の生徒に同じシーンを描かせ、見比べさせて、
一方の解釈ともう一方の解釈とが食い違っている部分について、
どちらが正しいか議論、検証させると面白い。
さらに発展させた方法として、
一人に何かの絵を見せ、その絵を説明する文章を書いてもらい、
もう一人がその文章を見ながら、それを絵に直し、
完成した絵と最初の絵を見比べて、同じにならなかった部分があったら、
その原因を考えさせるというのもいい。
こういう練習をしているうちに、文章を絵に直すのが容易になったり、
他の生徒との解釈のずれが起こりづらくなってくると、
自身のレベルアップを実感できるわけである。
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読解力がなければ独学はできない
札幌だけの家庭教師「考動力研究会」
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