2008年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月
 
日本語にも定冠詞と不定冠詞の違いは存在するッ・・・!!  
2008.12.02 (Tue)
東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊」で第5位の
日本人の英語』を今読んでいるところ。

この本は確実にもっと早く知っておくべきだったな。いや実際。


バカの壁』の中で、養老氏が、
定冠詞"the"と不定冠詞"a"の違いに相当するものは日本語にも存在するという話を
次の文章を例に説明している。

昔々、おじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは、山へ柴刈りに……


「おじいさんとおばあさんが」の「が」は、不定冠詞に相当する、つまり
「おじいさんとおばあさんが」といわれてはじめて、
読者は頭の中に特定のおじいさんとおばあさんを思い浮かべる。

その次の「おじいさんは」の「は」は定冠詞に相当する。
読者はさきほど思い浮かべた特定のおじいさんを頭の中で動かす、と。


これを読んでなるほどーと思ったんだけど、
『日本人の英語』(1988年)で既に、日本語の助詞と比較して
定冠詞と不定冠詞の概念が説明されてた。

英語では、いきなり"her cat"で紹介した場合、それはher one and only cat という意味になる。それは、いわば上述の「は」と「が」が二つともこの表現に入っているからである。つまり、"her cat......"という言い方は、ここで「彼女のところには、猫一匹いる。その猫……」という意味になる。

彼女の家に猫が数匹いるとすれば、猫のことを最初に言い出すとき、英語では"one of her cats"と言う。むろん、一度その猫を紹介しておけば、それ以後、「例の、その猫」という意味でher cat あるいはthe cat というのもあるけれども、それは日本語の「は」と「が」の使い方と同じようなものである。



大学の教授達が学生に読ませたいと考えるのも納得。



関連エントリー:
本当に「使える」言葉遣いを僕は知らなかった
読解力がなければ独学はできない
文部科学省の全国学力テストを検証した目次

スポンサーサイト



edit |  22:02 |  その他雑談  | トラックバック(0) | コメント(4) | Top↑ | あとで読む このエントリーを含むはてなブックマーク