2008.03.30 (Sun)
先日のエントリーで、学生と社会人の違いとは何か?と問いをたてておいて、
「結局学生も社会人も同じなんだよ」みたいなどうにもならない結論を述べて終わっていた。
今回、小飼弾氏が2008年度の新社会人が読んでおくべき12冊のまとめとして、
学生と社会人の最大の違いは「責任と自由」であるとおっしゃっていたのを受け、
いま一度、学生と社会人の「学び」の質の違いについて考えてみようと思った。
なるほどねって感じです。
以下私の考え。
◆知識はどう覚えるかより、どう使うか
小飼氏が「教室でググったら落第だが職場でググらなかったらググレカスだ」とおっしゃるように、
学校では、知識をどれだけの精度で身につけているかを問われることが多かったが、
社会では、その知識をいかに活用するかが問われる。
極端に言えば、必要に応じて仕入れれば済む知識に関しては、覚える必要すらない。
どんなに多くの知識を身につけていても、
例えば物理の知識を物理の枠組みの中でしか使えないのであれば、
その人に専門書以上の価値はない、ということ。
◆個人の成績より全体の成績
学校では、少なくとも勉強に関していえば、常に個人である自分の成績だけが問題とされてきた。
「うちの学校の世間的な評価を上げるにはオレが勉強しないと!」なんて生徒は普通いないだろう。
しかし、社会で働く上では、自分の成績を上げることが
どのようにしてその企業の業績を上げることに繋がるか
(さらには、それが社会全体をどのように良くするか)を常に意識すべきだ。
集団としての成果に集中できない人間はBクラスになる。
◆皆が生徒であると同時に教師にならなくてはならない
学校では、一方的に先生からの教えを受けていればよかった。
友人が勉強がわからずに困っているときに教えてあげることは、義務ではなかった。
しかし会社では、好むと好まざるに関わらず部下を持つことになる。
自分が教わった内容は、自分で下へ教え継がなくてはならないのだ。
◆挙手しないと当ててもらえない
学校では、手を挙げなくても答える機会を先生が作ってくれたかもしれないが、
会社で働く中では、自分から手を挙げないとチャンスはまわってこなくなると思うべし。
「今日は10日だから・・・社員番号10番のあいつに頼むか」なんてことにはならないのである。
◆「わかりません」では済まされない
学校の授業では、当てられても「わかりません」で済まされることも多かった。
テストの答案を空欄のまま出しても、低い点数をつけられるだけだった。
しかし社会ではそうはいかない。
なぜなら、リターンが保障されてしまっているからだ。
給料をもらうことが前提になっているから、その分の仕事はしなければならない。
◆答えは無い
学校と社会の学びの質の違いはこれに尽きる。
社会で直面する問題の多くに、あらかじめ正解は用意されていない。
自分がその時点でベストだと思う解答を出し、
後から振り返ってみて、より良い答えがなかったものかと考える。
その繰り返しである。
社会人と学生は本質的には何も変わらないはずだと言っておきながらも、
「学び」の質の違いという意味で考えれば、他にもいくらでも挙げられそうだ。
ただ自分としては、上記のようなことからすぐに
「結局学校の勉強なんて、社会に出たら役に立たないんだ」
という結論には持っていきたくない。
ただ、小飼氏の以下のような言葉を見ると、
学校教育なんて、しょせんお遊びみたいなものと感じられてしまうのかななんて、
ちょっと考え込んでしまったりする。
学校で勉強したことが役に立たないなんて決して思わないけど、
じゃあ具体的には、どういう部分が今の学校教育の強みなんだろう?
社会に出てから気づく学校教育のありがたみってなんだろう?
(読み書きからしてそうだといえばそうだけど…)
子どもたちが社会でマッチョに生きていけるようになるために、
教育者が本当に教えるべきことは何なんだろう?
教えて!ダンコーガイ!
関連エントリー
「Bクラス理論」:Bクラスとは、成果に集中できない人のこと
「ぜってーチクんなよ、女子。」
学生と社会人の違い
参考
2008年度の新社会人が読んでおくべき12冊 (404 Blog Not Found)
「結局学生も社会人も同じなんだよ」みたいなどうにもならない結論を述べて終わっていた。
今回、小飼弾氏が2008年度の新社会人が読んでおくべき12冊のまとめとして、
学生と社会人の最大の違いは「責任と自由」であるとおっしゃっていたのを受け、
いま一度、学生と社会人の「学び」の質の違いについて考えてみようと思った。
えらい人のありがたい挨拶では「自由と責任」とされることがほとんどだと思いますが、私はあえて逆に言います。
たしかに責任は重大です。学生ならたかだかテストの点数で済む失点が、社会人では報酬に響きます。回答の重みがまるで違うのです。しかし、社会人にはそれを上回る自由があります。学生ならカンニングにあたる行為は、社会人であればむしろ賞讃される行為。教室でググったら落第かもしれませんが、職場でググらなかったらあなたはググレカスです。どんな知識をどこから仕入れ、それをどう知恵と変えるかは、すべてあなたが決めていい。もちろんどんな本をどのように読むかも。
なるほどねって感じです。
以下私の考え。
◆知識はどう覚えるかより、どう使うか
小飼氏が「教室でググったら落第だが職場でググらなかったらググレカスだ」とおっしゃるように、
学校では、知識をどれだけの精度で身につけているかを問われることが多かったが、
社会では、その知識をいかに活用するかが問われる。
極端に言えば、必要に応じて仕入れれば済む知識に関しては、覚える必要すらない。
どんなに多くの知識を身につけていても、
例えば物理の知識を物理の枠組みの中でしか使えないのであれば、
その人に専門書以上の価値はない、ということ。
◆個人の成績より全体の成績
学校では、少なくとも勉強に関していえば、常に個人である自分の成績だけが問題とされてきた。
「うちの学校の世間的な評価を上げるにはオレが勉強しないと!」なんて生徒は普通いないだろう。
しかし、社会で働く上では、自分の成績を上げることが
どのようにしてその企業の業績を上げることに繋がるか
(さらには、それが社会全体をどのように良くするか)を常に意識すべきだ。
集団としての成果に集中できない人間はBクラスになる。
◆皆が生徒であると同時に教師にならなくてはならない
学校では、一方的に先生からの教えを受けていればよかった。
友人が勉強がわからずに困っているときに教えてあげることは、義務ではなかった。
しかし会社では、好むと好まざるに関わらず部下を持つことになる。
自分が教わった内容は、自分で下へ教え継がなくてはならないのだ。
◆挙手しないと当ててもらえない
学校では、手を挙げなくても答える機会を先生が作ってくれたかもしれないが、
会社で働く中では、自分から手を挙げないとチャンスはまわってこなくなると思うべし。
「今日は10日だから・・・社員番号10番のあいつに頼むか」なんてことにはならないのである。
◆「わかりません」では済まされない
学校の授業では、当てられても「わかりません」で済まされることも多かった。
テストの答案を空欄のまま出しても、低い点数をつけられるだけだった。
しかし社会ではそうはいかない。
なぜなら、リターンが保障されてしまっているからだ。
給料をもらうことが前提になっているから、その分の仕事はしなければならない。
◆答えは無い
学校と社会の学びの質の違いはこれに尽きる。
社会で直面する問題の多くに、あらかじめ正解は用意されていない。
自分がその時点でベストだと思う解答を出し、
後から振り返ってみて、より良い答えがなかったものかと考える。
その繰り返しである。
社会人と学生は本質的には何も変わらないはずだと言っておきながらも、
「学び」の質の違いという意味で考えれば、他にもいくらでも挙げられそうだ。
ただ自分としては、上記のようなことからすぐに
「結局学校の勉強なんて、社会に出たら役に立たないんだ」
という結論には持っていきたくない。
ただ、小飼氏の以下のような言葉を見ると、
学校教育なんて、しょせんお遊びみたいなものと感じられてしまうのかななんて、
ちょっと考え込んでしまったりする。
社会人に、ようこそ。本物の学びが、今はじまるのです。
学校で勉強したことが役に立たないなんて決して思わないけど、
じゃあ具体的には、どういう部分が今の学校教育の強みなんだろう?
社会に出てから気づく学校教育のありがたみってなんだろう?
(読み書きからしてそうだといえばそうだけど…)
子どもたちが社会でマッチョに生きていけるようになるために、
教育者が本当に教えるべきことは何なんだろう?
教えて!ダンコーガイ!
関連エントリー
「Bクラス理論」:Bクラスとは、成果に集中できない人のこと
「ぜってーチクんなよ、女子。」
学生と社会人の違い
参考
2008年度の新社会人が読んでおくべき12冊 (404 Blog Not Found)
junpee |
2008.04.01(火) 22:28 | URL |
【コメント編集】
>junpeeさん
貴重なご意見ありがとうございます。
大学の教授が、「社会人入学で大学に来る人は学ぶ意欲が全然違う」とよく言っていたのを思い出しました。
しっかりした目的意識があると学ぶ姿勢も全然違いますよね。
貴重なご意見ありがとうございます。
大学の教授が、「社会人入学で大学に来る人は学ぶ意欲が全然違う」とよく言っていたのを思い出しました。
しっかりした目的意識があると学ぶ姿勢も全然違いますよね。
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今の私のプレッシャーを学生時代の自分に教えてやりたいです。