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夜のすすきのを成敗して歩く男たちを見た。名をば一世一代時代組とぞ。  
2008.08.17 (Sun)
少し前に、珍しくおーせんちっくなバーなんぞに足を運んだ帰りに
ほろ酔いで、狸小路で路上の弾き語りを聴きながらぼーっとしてたときのこと。

粋な和服姿で背中に大きな籠を背負った男2人が歩いていた。

ふと、こちらのほうに目をくれると、
「ちょいちょいちょい・・・」とか口にしながら近づいてきた。

そして2人は私のいた場所の一歩手前で止まり、
「やりますか」とかなんとか確認し合うと、
おもむろに1人が背中の籠を傾け、1人が腰から刀を抜くように火ばさみを抜き、
小さな声で、しかしはっきりとこう言った。

「成敗!」

そしてその火ばさみを使ったり、結局は素手を使ったりしながら、
私の目の前に散らかっていたお菓子の食べかすのようなゴミを拾いはじめた。


そして拾い終わると、静かに、速やかにその場を去っていった。

去っていったほうを目で追うと、さらに同じような2人組が別の方向からやってきて
4人合流して、また新たなゴミを探しに行ったようであった。

私は、一瞬狐につままれたような、夢でも見ていたような心地がしながらも、
とにかく、「かっけぇ・・・」と思った。
酔いはすっかりさめてしまった。


後日調べて、彼らは「一世一代 時代組」というらしいことがわかった。
いや、ほんとかっこいいっす。


「いいこと」「かっこいいこと」としてやることには、
非常に重要な意味があると思っている。

昔っから思っていたが、
学校の授業で発表したり、募金箱を見つけて募金したり、
そうやって頑張ることが「かっこ悪い」ようにみなされて、
授業さぼって屋上で煙草をふかすような、
ただだらけてるだけのことが「かっこいい」とみなされるような風習というのは
本当に非生産的だと思う。

頑張って授業で発表した上に
「頑張っちゃって、なんだあいつ」と思われるんなら、
そりゃあ誰だって頑張る気なんてなくなるよなぁと思う。

だからこそ、彼らのように、ただゴミを拾うだけでなく、
それをかっこいいものであると、世間の認識を変えてくれることには
2倍以上の価値があると思うのだ。


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