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これがガチな心理学の成果だ―[書評]心理学を変えた40の研究  
2009.08.30 (Sun)
心理学は、「人間を知りたい!」という人類の究極の願望によって
発達してきた学問だ。

占い、読心術、催眠術etc.
「心理学」を語る「エセ心理学」の類が多いせいで
いまだ常にうさんくさいイメージを伴う学問でもあるが、
ヒトを知り、自分を知るために、これほど役立つ学問はない。

そして本書『心理学を変えた40の研究―心理学の“常識”はこうして生まれた』ほど、
これを学ぶ取っ掛かりとしてふさわしい本も、おそらく他にない。


本書は、心理学教科書と、心理学を成立させた研究との間にあるかなり大きなギャップを埋めようとする試みである。これは、心理学の主要な歴史を巡る旅である。


教科書ほど多くの概念を網羅しているわけではない。
しかし本書には、教科書に載らない研究の背景、研究者のドラマがある。
単純に研究者たちの知的探求ストーリーとしても楽しめるだろう。

それでいて、おおよそ心理学の全体像を知るために
最低限必要な研究が過不足なくチョイスされている。

思うに、大学の心理学概論の講義は、
学期のはじめにこの本を配って「読んでおいてね」で事足りる。


ヒトがいかにしてヒトのことを解き明かしてきたのか。
その道すじをたどる旅は、実にスリリングな追体験になるはずだ。

また、パブロフの犬の古典的条件付けのように、
よく知る概念について「それって心理学なの!?」という発見もあるだろう。


もちろん、一般に心理学と聞いて思い浮かぶような
催眠術や精神病といった分野も、決して心理学の興味の対象外ではない。

スパノスは、「催眠状態」という特別な意識状態は存在しないと結論づけた。
ローゼンハンは、統合失調患者のふりをして精神病院に入院することが可能で、
かつ彼らが退院させてもらうのに苦労したという報告によって、
「正気」と「狂気」の判断の難しさを浮き彫りにしてみせた。

うさんくさいイメージから心理学に抵抗感を持っている人には特に、
その概念がどのような実験を経て成立したかをぜひ知っておいてほしい。


私の場合はこの本を読んだおかげでというわけではないけれど、
心理学を学んだことから得られた恩恵は、まったく計り知れぬほど。
勉強の仕方も変わったし、ニュースの見方も変わった。

自分を知りたくば心理学。

まずヒトが認知や行動の際にとらわれている枠組みを知ることなしには
その枠組みを脱することはできないのだから。


シゴタノ!読書塾Vol.5「夏休みに自分を見つめ直す一冊」への
エントリー記事です。


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