2010.03.17 (Wed)
『20歳のときに知っておきたかったこと』を読了。
↓こちらで紹介されていた内容が興味深かったので。
「20歳のときに知っておきたかったこと」
感想。非常に面白かった。
良い意味で期待を裏切る内容だった。
最後のほうに「種明かしをすると」として書いてある内容、
ここでタネ明かしをしてしまっていいものか迷ったが、
これをあらかじめ知ることで本書の価値が下がることもないと思うので
書いてしまいます。
著者の「20歳のときに知っておきたかったこと」が
ずばり何かということ。
それは、「あなた自身に許可を与える」ということである。
著者ティナ・シーリグ女史は、スタンフォード大学で
「起業家精神」と「イノベーション」の講義を担当されている。
この著者曰く、人間は2つのタイプに分かれる。
自分のやりたいことを誰かに許可してもらうのを待っている人たちと、
自分自身で許可する人たち、である。
もちろん、その後者になりましょうという趣旨なのだけど、
具体的に「許可」とは、以下のようなことを指している。
・常識を疑う許可
・世の中を新鮮な目で見る許可
・実験する許可
・失敗する許可
・自分自身で進路を描く許可
・自分自身の限界を試す許可
本書では著者の講座での様々な試みが紹介されているが、
そのうちのひとつで「常識を疑うスキルを磨く訓練」として
紹介されていたものが面白かった。
著者はまず受講生に「マルクス兄弟珍サーカス」のビデオを見せ、
伝統的なサーカスの特徴を全て挙げさせる。
・ピエロ
・動物の曲芸
・安いチケット
・けたたましい音楽
・一度にいくつもの芸
・ポップコーン
・お土産物売り etc.
そうしたら、今度は今挙げたものを全て"逆"にさせる。
ピエロはいない、動物は出ない、高額なチケット・・・というように。
その後で、伝統的な特徴の中でぜひ残したいものと、
変えてもいいものとに分けさせる。
こうして新しく考えられたサーカスは、
「シルク・ドゥ・ソレイユ」風のものになるのだという。
そこで最後に、シルク・ドゥ・ソレイユの公演の映像を見せる。
これにより、考えたような変化が実際にもたらす効果を検証できると。
このような手法は他のどんな分野にも応用できるが、
一番難しいのは、常識だと思われていることを全て洗い出す作業だそうだ。
著者はこのような興味深い課題を数多く実践している。
5ドルを元手に2時間でできるだけお金を増やしてもらう、
「ゴムバンド」を使って何らかの価値を生み出させる、
5個分のジグソーパズルのピースを6チームに分配して完成を競わせるなど。
奇抜なものばかりだが、どれもが自分自身に「許可」を与える訓練につながる。
自分自身に許可を与えなさい。
むしろどちらかというと、日本人にとってこそ意味のある教えなんじゃないかな。
関連エントリー:
・学歴も履歴書も経験年数も見ない採用活動
・大人メソッド、子どもメソッド
・教科書を捨てよ、取材へ出よう―[書評]大学生からの「取材学」
↓こちらで紹介されていた内容が興味深かったので。
「20歳のときに知っておきたかったこと」
感想。非常に面白かった。
良い意味で期待を裏切る内容だった。
最後のほうに「種明かしをすると」として書いてある内容、
ここでタネ明かしをしてしまっていいものか迷ったが、
これをあらかじめ知ることで本書の価値が下がることもないと思うので
書いてしまいます。
著者の「20歳のときに知っておきたかったこと」が
ずばり何かということ。
それは、「あなた自身に許可を与える」ということである。
著者ティナ・シーリグ女史は、スタンフォード大学で
「起業家精神」と「イノベーション」の講義を担当されている。
この著者曰く、人間は2つのタイプに分かれる。
自分のやりたいことを誰かに許可してもらうのを待っている人たちと、
自分自身で許可する人たち、である。
もちろん、その後者になりましょうという趣旨なのだけど、
具体的に「許可」とは、以下のようなことを指している。
・常識を疑う許可
・世の中を新鮮な目で見る許可
・実験する許可
・失敗する許可
・自分自身で進路を描く許可
・自分自身の限界を試す許可
本書では著者の講座での様々な試みが紹介されているが、
そのうちのひとつで「常識を疑うスキルを磨く訓練」として
紹介されていたものが面白かった。
著者はまず受講生に「マルクス兄弟珍サーカス」のビデオを見せ、
伝統的なサーカスの特徴を全て挙げさせる。
・ピエロ
・動物の曲芸
・安いチケット
・けたたましい音楽
・一度にいくつもの芸
・ポップコーン
・お土産物売り etc.
そうしたら、今度は今挙げたものを全て"逆"にさせる。
ピエロはいない、動物は出ない、高額なチケット・・・というように。
その後で、伝統的な特徴の中でぜひ残したいものと、
変えてもいいものとに分けさせる。
こうして新しく考えられたサーカスは、
「シルク・ドゥ・ソレイユ」風のものになるのだという。
そこで最後に、シルク・ドゥ・ソレイユの公演の映像を見せる。
これにより、考えたような変化が実際にもたらす効果を検証できると。
このような手法は他のどんな分野にも応用できるが、
一番難しいのは、常識だと思われていることを全て洗い出す作業だそうだ。
著者はこのような興味深い課題を数多く実践している。
5ドルを元手に2時間でできるだけお金を増やしてもらう、
「ゴムバンド」を使って何らかの価値を生み出させる、
5個分のジグソーパズルのピースを6チームに分配して完成を競わせるなど。
奇抜なものばかりだが、どれもが自分自身に「許可」を与える訓練につながる。
自分自身に許可を与えなさい。
むしろどちらかというと、日本人にとってこそ意味のある教えなんじゃないかな。
関連エントリー:
・学歴も履歴書も経験年数も見ない採用活動
・大人メソッド、子どもメソッド
・教科書を捨てよ、取材へ出よう―[書評]大学生からの「取材学」
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この著者曰く、人間は2つのタイプに分かれる。
自分のやりたいことを誰かに許可してもらうのを待っている人たちと、自分自身で許可する人た...
2010/05/20(木) 23:34:45 | 元気!本気!勇気!