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文部科学省の全国学力テストを検証する1  
2007.10.25 (Thu)
文部科学省が今年4月に、43年ぶりに行ったという
「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の結果
が(今頃になって)公表され、
各メディアで取り上げられて、それとなく盛り上がっている。

各都道府県の地域メディアは、
自分の地域の成績を全国平均と比べて上だの下だの、
順位でいうと上から何番目だの下から何番目だのと、
それとなく騒いでいる感じである。

一応この流れに乗じて、気になった部分につっこんでおきたいと思う。


◆「知識」よりも「活用」に課題?


この報告によると、
基礎的知識を問う問題の平均正答率が約70-80%だったのに対し、
知識を応用する能力をみる問題の正答率は約60-70%の正答率だったということ。

これを受けてメディアが、
OECDの国際学習到達度調査(PISA)の結果を持ち出して
「やっぱり応用力に課題が・・・」とか言っている。


・・・いやいやいや。


応用問題の成績が基礎問題の成績より下がるのは当たり前だ(笑)


実際に、小学校の算数の問題を見てみる。

小学校の算数問題の平均正答率は、
 「知識」に関する問題(A問題)が、82.1%
 「活用」に関する問題(B問題)が、63.6%
となっている。

それでは、まずA問題の中で、この平均正答率にもっとも近い問題を見てみよう。

正答率が82.5%だった問題。
つまり、典型的なA問題と考えていいだろう。

↓それがこちら。


下の図のように、16cmの長さのひもを使って、長方形や正方形を作ります。

1×7,2×6


(1) 長方形のたての長さが3cmのとき、横の長さは何cmになりますか。
答えを書きましょう。


答えは5。

式をたてるとすれば、16÷2-3 といったところか。
しかし、図をみながら、横の長さを1ずつ減らしていくだけでも
直観的に「5」と答えたくなるような問題である。


続いて、B問題で、正答率が65.1%だった問題。
平均正答率よりも少し高いが、まあ典型的なB問題と見ていいだろう。

↓それがこちら。

体育で走り高とびの学習をしています。
走り高とびの記録は、身長と50m走の記録に関係すると言われています。
次の式で計算すると、走り高とびのめあてとなる高さが何cmになるかが
わかります。

     <走り高とびのめあてとなる高さ(cm)を求める式>
  身長(cm)の半分に120を加えて、50m走の記録(秒)の10倍をひきます。
       (身長÷2)+120-(50m走の記録×10)

けんたさんとよしおさんの身長と50m走の記録は、次のとおりです。
         身長(cm) 50m走の記録(秒)
   けんた    140        8.0
   よしお     160        8.0

(1) けんたさんは、上の式を使って、自分のめあてとなる高さを計算して求めました。
  実際に走り高とびをすると、記録は115cmでした。この記録を、けんたさんの
  めあてとなる高さと比べると、どのようなことが言えますか。
   下の1から3までの中から正しいものを1つ選んで、その番号を書きましょう。

   1 記録は、めあてとなる高さとちょうど同じ。
   2 記録は、めあてとなる高さを上回っている。
   3 記録は、めあてとなる高さを下回っている。



うわぁ、なんかめんどくさぁい!

ちなみに答えは2。
式としては、140÷2+120-8.0×10=110
                    110<115 という感じ。

単純に計算だけ比較しても後者のほうが大変だし、
何より式を立てるに至るまでの道のりに差がありすぎる。

この正答率の開きは妥当なところではないだろうか。


つまり、「知識」より「活用」に課題あり、と言いたければ、
まずは問題のレベルが同程度であることを示さなければいけない
(同問題の他国での成績とか、過去の成績との比較でとか)。

「現代の子は教科書の知識を日常に応用させる能力に欠けている」
という主張自体には私も基本的に賛同できるが、
その主張を証明してみせるために、77億円も予算をかけて
この程度の話しかできないのでは、ちょっとお粗末かも・・・。


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札幌だけの家庭教師「考動力研究会」

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